旅順で日露の艦隊が衝突。
第9回 「広瀬死す」
日本海軍の
連合艦隊は長崎から清国へ向けて出港。
目的は、
ロシア海軍が占領する
旅順港だった。
旅順には狭い湾口で要塞が築かれており、旅順艦隊を攻め落とすことが目的。
旅順へ近づくと、
東郷平八郎(渡哲也)、島村速雄(
舘ひろし)らが各戦艦の武官を集めて御前会議で決定した宣戦布告の書簡を読み上げた。
その後、海軍は旅順を攻撃。
艦隊に参加していたボリスはパー
ティー会場から離れ、艦隊へ戻っていた。
その時、奇襲をかけられた事を知ることになる。
東郷は
バルチック艦隊が来る前に旅順艦隊を殲滅させたい作戦はあるのかと、作戦参謀に聞く。
すると、有馬(
加藤雅也)が閉塞作戦を提案する。
閉塞作戦は
秋山真之(
本木雅弘)が
米西戦争で
アメリカ海軍がとった作戦であるが、実際に行って成功した例ではなかった。
彼のレポートを読んで実践してみたいと思ったようだ。
しかし、汽船を使って沈める作戦は戦艦を使用しないため火力が劣り敵が攻撃を仕掛けられる恐れがあることから、生存率が低すぎると真之は反対する。
東郷は了承し、作戦は実行に移ることになった。
作戦の実施にあたる兵を募集すると、2000人にも達した。
これには作戦参謀も驚きを隠せなかった。
有馬が責任をとり、実行役には広瀬(
藤本隆宏)らがあたることに。
結局は、第一次閉塞作戦は失敗。
報国丸など5隻を湾口からかなり離れたところで沈めたので、全く効果がなかった。
また、被害が少ない夜に実行したことから距離の計算ができなかったことも大きかった。
艦隊は2回目の作戦は、夜に行うことを決定する。
今回も広瀬らが中心となり、4隻体勢(千代丸、福井丸、弥彦丸、米山丸)で行われた。
ロシア側はマカロフ中将が艦隊の指揮を執る事になり、閉塞作戦に対抗する案を出す。
敵の行く手を塞ぎ、艦隊が魚雷や砲撃で沈めるということだった。
広瀬は福井丸に乗船。
今回は機関砲を装備しており、十分ではないが艦隊に対抗できるようにはなった。
ある夜、閉塞作戦が実施しようとると、サーチライトが照らされ、敵艦による攻撃を受けてしまう。
途中杉野孫七が行方不明となり、広瀬が何度も船内を探し回った。
真之が言った「全員が生還できない作戦は実施しない」という言葉を思い出していた。
しかし、結局は見つからずカッター船に乗り移り爆沈することになる。
船で戻る途中、小池機関兵が撃たれてしまう。
その後、広瀬までもが攻撃に遭い海に落ちてしまった。
この閉塞作戦で4人の犠牲者(広瀬、杉野、小池、菅波)が出てしまった。
この作戦はいずれも失敗に終わり、陸軍による旅順要塞攻略を中心に移ることになった。
第2部は終了しました。
次は2011年12月です。
スペシャルドラマ「坂の上の雲」
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