サルベスタン鉱区の石油は未だに出ず。
近畿商事とアメリカ独立系の石油会社オリオンオイル社との共同事業による、イランのサルベスタン鉱区の石油開発は第4井まで掘り進めたが、未だに石油が出る気配がない。
しかも、第4井も失敗に終わった。
5番目も掘ろうとする副社長壱岐正(唐沢寿明)と常務でエネルギー部門を統括する兵頭(竹野内豊)に懇願され、社長の大門(原田芳雄)に進言する。
当の社長は殆どの仕事を壱岐に任せるようになっており、綿花相場にしか目がなくなっていた。
繊維部長の伊原に大損が出ている話にも耳を貸さず、買いを続けていた。
社長に第5井のことを話すと、撤退をちらつかせた。
兵頭は飛行機でドクター・フォルジに話しかけられ、途中で降りることは許されない。
更に掘り進めるのだと、兵頭に伝えた。
日本石油公社の支援を受けられない事が決まり、どうにもならなくなった。
しかも、東京商事の鮫島(遠藤憲一)からも手を引くと言うことも聞かされた。
手を汚さずに撤退するか、手を汚すかの2点に絞られた。
そこで、竹中完爾に相談の上、田淵総理大臣に働きかけを行うことになった。
資金は近畿商事からではなく、海部がアメリカにプールしてあったものを使用。
イラン政府の協力を取り付けた事を明かし、鶴のえさの下に現金1000万円を田淵に渡すことになった壱岐。
石油公社からの支援が再び受けられることが決定した事により、社長に進言する壱岐。
支援が復活したことを疑問に思い近畿商事から逮捕者が出るのかと心配する社長は、第5井が最後だということを壱岐に伝えた。
大門はタクボ工業の社長になっていた里井(岸部一徳)に戻ってくるように、内々で要請していた。
里井は壱岐を追放することが条件だと話す。
第5井が掘り始める。
同席していた壱岐にテレックスが届き、朔風会の谷川会長(橋爪功)が亡くなったとの連絡が届いた。
壱岐はすぐに帰国する事にした。
壱岐は納棺に間に合い、遺体と対面する事ができた。
谷川は関東軍の陸軍大将で、満州に渡った壱岐に対して「生きて歴史の証人になれ」と言った命の恩人。
彼にはショックが大きかったようだ。
東京本社に戻った壱岐は、秘書の塙(袴田吉彦)から第5井が暴噴を起こしたという連絡が入ったと伝えた。
暴噴が起こり、引火するとガス爆発するために、第5井もあきらめざるを得ない状況に追い込まれてしまう。
次週は最終回。
どうやら、社長と副社長は揃って辞任するようですね。