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不毛地帯 第六話

中東情勢が緊迫する最中、業務本部の言う通りに社内では事が進まない。 戦標船(せんぴょうせん)の手配が東京商事の鮫島(遠藤憲一)に奪われてしまう事を防ぐために、近畿商事の業務本部は黄の要求を受け入れようと動く。 しかし、里井副社長(岸部一徳)には各部署から不満が寄せられており、取引を了承させることに難色を示していた。 そこで、壱岐正(唐沢寿明)日東貿易の安蒜社長を頼り、交換条件としてイスラエルオレンジの取引の延長を迫られた。 ニューヨークの海運会社を経由して35万ドルで調達できる事であったが、利益が見込めても食品部にとっては呑めない案件であった。 船舶部にも何とか取引するようにと依頼していた。 里井が大阪本社へ赴き、大門社長に業務本部のことを報告する。 そんななか、国際ロビイストの竹中完爾(清水紘治)が社長の元を訪れた。 壱岐が自宅へ帰ると、見慣れぬ車が止まっていた。 車の持ち主は鮫島の息子が直子(多部未華子)を送っており、手土産も持ってきていた。 機嫌が機嫌が悪くなる壱岐に電話が掛かってきた。 兵頭からで、船舶部長からの船の手配は白紙に戻し副社長が戻ってくる明日に回答するということだった。 里井が東京へ戻り、壱岐が決裁を依頼していた案件は受け入れられないとの回答だった。 その理由として日東貿易の役員をしている竹中には船のことまで筒抜けとなっていて、更にイスラエルの農産物の取引拡大に協力するようにとのことだった。 兵頭は納得できず直接社長に意志を確認するよう壱岐に迫ったが、社員を和を大事するように言い付けられているのと、副社長をないがしろにするような行動をとるのは好ましくないとのことで、この一件はあきらめることに。 結局約束の時間に間に合わなかった壱岐と兵頭信一良(竹野内豊)は、空港でインドネシアへ向かう飛行機に乗る直前だった黄(と紅子)の元へ謝罪の意を伝えた。 すると、戦標船の手配に成功した鮫島が現れ手土産(朝鮮人参)を渡す。 高速道路を走行する2台の車。 右側を走行していた車に乗車していたのは鮫島で、左側は壱岐と兵頭。 鮫島をみて、「あの男には2度と負けたくない」と悔しがる兵頭。 そのとき、イスラエルアラブ諸国に対して空爆を仕掛けてきたとの報道が流れた。 第三次中東戦争が事実上勃発すると、各商社は異なった戦略を打ち出してきた。 東京商事をはじめとする商社は戦争は長期化するとの予測を出す一方で、近畿商事だけは短期決戦でイスラエルが勝利するとすると予測。 2日目が山とみて、相場が最高値をつけるところで売りに出て十数億の利益を目論む。 新聞各紙も長期化するとの論調のため、副社長は懐疑的であると社長に聞くが、あくまでも予測であるため結果が出るまでは誰にもわからない。 穀物やゴム、スズなどの相場が上がり始めた。 また、スエズ運河経由で船が通行できなくなりタンカーなどの船の需要が急増するため、その市場も上がり始めてきた。 東京商事の鮫島は買い漁る戦略をとり、近畿商事は目立った動きを見せなかった。 東京支社のロビーに毎朝新聞政治部の記者田原(阿部サダヲ)は、壱岐中東戦争についての戦略を聞こうとしていた。 壱岐が陸軍大本営参謀だったことからイスラエル軍の動きが手に取るようにわかるのではないかと質問したところ、近畿商事が総力をかけて導き出した結果であると否定。 市場が高値(ローソク足)の連続で、壱岐はそろそろ天井ではないかと好機を見定めた。 ロンドン市場が開始したところから、近畿商事だけ各相場で売りに出ることになった。 ゴムの市場で売りに出たところがあるとの報告を受けた鮫島は、買えとの指示を出す。 取引中に第三次中東戦争イスラエルの勝利で終結したとの一報が流れ、売りが加速し始めた。 市場が終わり、結果を見た鮫島はひとり煙草を吸い落胆する表情だった。 他社とは異なる予想を展開した近畿商事は高値で売り逃げ、利益を確保することができた。 第三次中東戦争は6月5日から11日までの6日でイスラエルの勝利。 これで各相場は値崩れすることは確実となった。 社長は東京支社に入ると記者に囲まれた。 記者の中には田原もいて、利益はどうやって得たのかを聞こうとした。 壱岐は社長からの労いを断り、谷川正治橋爪功)の元を訪ねた。 谷川は酒宴の席で少しは役に立ったのかと聞くと、壱岐は「商社マンとして利益を得ることができてもそれが国益に繋がるかはよくわからない」と答え、さらに「激しい戦いに勝ったとしてもこころにやすらぎは得られない」と言った。 壱岐はかねてから京都の秋津千里(小雪)の元を訪れた。 目的は修行をしている兄の清輝(佐々木蔵之介)を説得することだった。 壱岐は清輝と対面し、挨拶で東京裁判では父親とともに東京裁判ソ連側の証人となり自殺をするまで一緒であったと話す。 清輝の居室は山の中で湿気が多いことから、壱岐は山を下りたらどうだと聞く。 しかし、天台宗の教えに基づいて修行している身であると断る。 仏の教えを受ける強靱な精神を持っているのになぜ下界で生きないのだと壱岐が言うと、清輝は終戦詔勅はどこで聴いたのかと聞き返した。 壱岐大本営で聴いたと答えると、清輝は中将の身分でルソン島で戦闘をしていた。 詔勅を聴いて国のために戦っていたことは何だったのかと自問するようになった。 自分の指示で死んでいった部下たちの無念を思い、彼らに近づけるように修行をしているのだと話した。 ケーブルカーで比叡山から降りる壱岐と千里。 結局説得には応じてもらえなかった。 叔父の紀次(曽我廼家八十吉)は、壱岐でも説得に応じてもらえなかったことは仕方がないと答えた。 今度は千里の婿探しについて話が及ぶと、紀次の衣装の面倒を見ている能楽師の丹阿弥泰夫(加藤虎ノ介)が現れた。 丹阿弥と千里は7年前に見合いをしていたが、お互い打ち込むことがあって結婚には至らなかった。 京都の町が一望できる高台で、壱岐は丹阿弥はいい人ではないかと千里に聞く。 千里はこの高台は夜になるときれいな夜景になるから待ってみてはどうかと逆に聞き返すが、壱岐は忙しい身であるからそれを断った。 「結婚を考えてみようかな」という千里はなんだか神妙な顔つきだった。 壱岐は社長に対し、里井副社長が日東貿易との取引が中止されたのはどういったいきさつなのかを聞く。 会社に入ってまだ年数が経ってないにもかかわらず常務に昇進したことを妬んで、感情的になってやめさせたのか等々言い出す。 一層のことなら経営戦略を打ち出す人間は役員か否かどちらかであると話すと、それは副社長を超える権限であるのかと社長は言う。
次週から壱岐正は事実上ナンバー2となるのですね。 あと、秋津千里のことが回を追う毎に気がかりとなりますね。
国際ロビイスト竹中完爾役の清水紘治さんは、11月23日放送の東京DOGSの第6回目に出演されていました。 見たところ、組長役ですね。
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山崎 豊子

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